after glow
編集後記17











 まずは下の写真をご覧下さい。最近の僕はこんな感じ……。ひどくな〜い? コレー。
 背広(古い?)。10年ぶりくらいに着ています。それも連日!
 こんなアリサマになって改めて思うこと。それは「こんな阿呆な服は世の中に二つとない!」
 聞くところによると、世間には「スーツマジック」なる言葉(普段はパッとしない男でも、スーツを着ると何だか格好よく見えちゃう現象)もあるそうですが、そんなのは言語道断、一刀両断、愚の骨頂の馬鹿丸出し。
 そこで本日は、このスーツという阿呆な服を検証してみましょう。
1.格好悪い
 何が格好悪いってアナタ、シルエットが悪い! 日本人のような胴長短足??それも僕のように尻がでかい人間が着ると、ひどい樽型になってしまって不格好なことこの上ありません。
2.高い
 ブツクサ言いながら、あちこち探して購入した一着(写真)。「8万円でございます♪」えーーーーっ! ジャケット&ジーンズなら何着買えると思っとるんじゃ!
3.耐久性ない
 2〜3日着ると、あっという間に皺が寄ってヨレヨレノノ。何というお粗末な耐久性! 1年も着たら使い物にならないこと間違いナシ。これってナニ? スーツって使い捨てなの!?
4.わずらわしい
 皺になるから乗り物に乗る時はいちいち脱ぐとか、座るときには置くとか、かけるとか……着ている本人より大事にされるってどーゆーこと!?
5.不愉快
 暑苦しいし、首締められるし、動きにくいし、不快指数100億ヘクトパスカル。何がイチバン不愉快って、こんなに阿呆臭くて馬鹿丸出しの下らない服だとわかっていながら着ている自分。
6.没個性
 街を歩けば、どこを見てもスーツ姿ばっかり。これって絶対気色悪い。しかし、観察してみると、人はスーツを着ている人間に対してどういうワケかあまり警戒心を抱かないようです。一種のIDカードというか、免罪符というか、通行券みたいになっている。顔パスならぬ服パス? 集団に帰属する安心というか、「没個性」の極み。どうやらスーツとは、「個」をその内部に閉じ込めるための牢獄みたいな役割を、自ずと果たしているのかもしれません……。
 まぁ、イチバンの悩みはこんなモノでも着こなしちゃう自分自身ってとこでしょうか?

(2004年5月31日発行『TALEMARKET vol.17』編集後記より)






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